ステートレスなアプリを運用するには deployment を使うのが適切です。けれども、ステートフルなアプリには StatefulSet をお勧めします。deployment と違って、StatefulSet は管理下にある pod の同一性 (つまり予測可能な命名) と起動順序についてある保証を提供します。他に二点、deployment と違う点があります。一つは headless services を作成するために必要なネットワーク通信で、もう一つは StatefulSet が管理する pod ごとの persistent volume の永続性です。
これがどのように互いに連動しているかを確認するために、educational Kubernetes-native NoSQL datastore を使いましょう。
stateful app の作成から始めましょう。これは persistent volume と headless service をもっている StatefulSet です。
$ kubectl apply -f https://raw.githubusercontent.com/mhausenblas/mehdb/master/app.yaml
1 分ほど待つと、すべてのリソースが作成済みになったのが確認できます。
$ kubectl get sts,po,pvc,svc
NAME DESIRED CURRENT AGE
statefulset.apps/mehdb 2 2 1m
NAME READY STATUS RESTARTS AGE
pod/mehdb-0 1/1 Running 0 1m
pod/mehdb-1 1/1 Running 0 56s
NAME STATUS VOLUME CAPACITY ACCESS MODES STORAGECLASS AGE
persistentvolumeclaim/data-mehdb-0 Bound pvc-bc2d9b3b-310d-11e9-aeff-123713f594ec 1Gi RWO ebs 1m
persistentvolumeclaim/data-mehdb-1 Bound pvc-d4b7620f-310d-11e9-aeff-123713f594ec 1Gi RWO ebs 56s
NAME TYPE CLUSTER-IP EXTERNAL-IP PORT(S) AGE
service/mehdb ClusterIP None <none> 9876/TCP 1m
では、stateful app が適切に動作しているかどうか確認しましょう。そのために、headless service mehdb:9876 の /status エンドポイントを使います。データストアにまだデータを入れていませんから、期待される結果は 0 個のキーです。
$ kubectl run -it --rm jumpod --restart=Never --image=quay.io/mhausenblas/jump:0.2 -- curl mehdb:9876/status?level=full
If you don't see a command prompt, try pressing enter.
0
pod "jumpod" deleted
実際、上記のように 0 個のキーが利用可能だとわかります。
なお、ステートフルなアプリに StatefulSet を使えば万事解決とは限りません。ワークロードをきめ細かく制御するためにカスタムコントローラーを書いて、custom resource を定義したほうがうまくいく場合もあります。